「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」

先週、アン・リー監督「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」をIMAX3Dで観てきました!

これは私にとって生涯ベスト1の映画となりました。何と言っても映像が非常に美しい。冒頭の動物園の映像と絡ませたオープニングクレジット、パイ少年の本名の由来となったフランスのプールのシーン、かつてフランス領だったインドのポンディシェリの街並み、ちょっと高いけどIMAX3Dで観てよかった~と思いながら映像の世界に酔いしれました。

この映画は、日本人には少し分かりにくいかもしれません。少年がトラと大海原を漂流する映像は素晴らしい出来ですが、本当の見どころはこの作品の持つテーマ、「神との出会い」です。パイ少年は、ヒンズー教、カトリック、イスラム教という3つの宗教を同時に信じるという形で全知全能の神の存在を意識します。このところ、いろんな友人と話していてなんとなく宗教の話になることが何度かありました。クリスチャンの友人や、そうでない友人がそれぞれ、自分自身の宗教との付き合い方について悩んでいるのをみることもあります。私はこの映画はそんな人にすごく大きなヒントをくれるのではないかと思います。映画を観ながら、すべての答はここにある、と感じました。

大嵐の中、激しい波にもみくちゃにされながらパイが神に呼びかけるシーン、感動のあまり震えました。パイ役を演じたスラージ・シャルマ君はまったく演技経験のない普通の高校生だったようですが、すばらしい演技です。美しい3D映像作品は字幕で観ない方がいいのかなと感じるシーンもありましたが、彼のインドアクセントの英語がこの作品の中ですごく生きているので、吹替えになってしまうと私には感動が薄れたかもしれません。

そして登場するトラ“リチャード・パーカー”は実写は少なくほとんどCGで作られていますが、強く恐ろしく美しいです。助演男優賞…ではなく視覚効果賞にふさわしい名演技でした。私はもうリチャード・パーカーの大ファン。字幕はすべて「リチャード・パーカー」というフルネーム表記です。「リチャード」とか「R・パーカー」と略さない点にさりげない効果を感じました。

原作本「パイの物語」も読みました。全米ベストセラーとなりながらも映画化は不可能と言われていた小説を、アン・リー監督は長い年月をかけてたくさんのスタッフと力を合わせて映像化しました。よくぞこの映画を撮ってくださいました。アカデミー監督賞おめでとう!

観終わった時、自分の子供たちと愛犬をギュウ~~ッとしたくなりました。

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by honyakusha | 2013-02-27 12:12 | 本・映画・舞台 | Comments(0)
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