いよいよクリスマスが近づいてきた。でも日本では「クリスマス=サンタさんからプレゼント」という公式になってることに少し抵抗を感じる。近隣の住宅もずいぶんとイルミネーションなどがんばってるけど、そこにはサンタの登場率がかなり高い。クリスマスというより「サンタ祭り」な感じ。
昔私が住んでいたアメリカの片田舎では、サンタクロースは商店街のもので、家庭のクリスマスの飾りつけはクリスマスツリー(もちろん本物の木)と小さな馬小屋のセット(nativity)が基本だった。子供たちはクリスマスツリーにオーナメントを飾りつけながら、その下にプレゼントが置かれるのを心待ちにし、馬小屋のセットを並べながら、クリスマスというのは遠い昔にイエスさまが生まれた日を喜ぶのだということを幼い心に刻むのだ。雪景色の街のちょっとした曲がり角に、聖家族の像がかわいらしく置かれていたりもして、クリスマスが近づくにつれて救い主がやってくるというワクワク感が盛り上がった気がする。 私が子供のころ、クリスマスは特別な日だった。毎週通っていた教会では、待降節になると祭壇の前に小さな馬小屋が準備される。私たち子供はもうすぐクリスマスが来るんだなあと思いながら、特別なミサで使う銀器を磨くお手伝いをしたりした。 いよいよ24日の晩になると、夕食に母が作ったローストチキンを食べた後、教会のミサに出席するために家族で家を出発し、教会ではちょっとしたアトラクションが行われた後、夜11時からミサが始まる。そして時計の針が0時を指したとき、神父様が幼子イエスの像を抱いて聖堂に入ってきて、そっとその像を飼葉桶の中に寝かせると、馬小屋にまばゆい光が射して救い主が誕生した喜びに満たされるのだった。 ミサが終わった後は、おでんなどが振舞われ(クリスマスにおでん食べるのも静岡らしさかな)帰宅するとすでに深夜1時過ぎ。急いで部屋に入ると私と姉のベッドの枕元にはプレゼントが置かれている。留守の間にサンタクロースが来たらしい。でも、教会へ行こうと車に乗り込んだとき父が「忘れ物を取ってくる」と家に戻ってたけど…。 今も心の中で大事にしている幸せなクリスマスの記憶。その後私の家庭は徐々に崩壊してしまったけど、父が本物のもみの木のツリーを用意してくれたり母がご馳走を作ったりしてくれた楽しいクリスマスの思い出があったからつらい時期も乗り越えられたような気がする。幼い時期に家族の愛情をしっかりと感じる機会になるのなら、クリスマスはサンタ祭りでもいいのかな、と思う。 区の双子の会のクリスマス会でサンタ登場。 固まる双子 でもとりあえずうれしそう
by honyakusha
| 2007-12-22 05:36
| 双子
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Comments(3)
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sugar
at 2007-12-25 15:01
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クリスマスおめでとうございます。
私も同じような環境下で育ったので、お気持ち、凄く良く理解ります。というか同じです。 待降節に入ると、あちこち賑やかになりますが、教会歴では、心を最も低くして主の御降誕を待ち望む時、聖壇の色は紫になります。聖壇横のリースのろうそくの灯火が毎週1つずつ増え、5つ目がクリスマス。昨日は、深夜は無理なので7時の燭火礼拝に行って来ましたが、2歳児には過酷だったようで...反省。でも、彼らなりに神妙な面持ちでいたので、来年は、また何か作戦を考えようと思います。 クリスマスの歓びと平安が、何時も全ての人と共に在りますように。
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ciconata at 2007-12-25 23:40
Merry Christmas!
日本のクリスマスと本来のクリスマスは随分違いますよね。 私はキリスト教徒ではありませんが、 子供頃は教会で手話を習ったり楽器の練習をさせてもらったり、 大人になってからは英会話を教えて頂いていました。 あの神聖なクリスマスをいつか子供たちも体験させてあげられたら いいなって思います。 子供の頃、あのサンタさんの存在がとても楽しみでした。 本来の意味とは離れてしまっていますが、 子供たちがワクワクする楽しい日になればいいなと 私も思います。 サンタさんにプレゼントをもらって嬉しいそうですね☆ 微笑んだ口元かかわいいです!
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honyakusha at 2007-12-27 13:44
sugarさん、クリスマスおめでとうございます。
シアワセな子供時代とともにあるクリスマスの記憶。振り返ってみるととても恵まれた子供だったのだと思いますね。 うちは今年は無事に昼間の礼拝に参加できました。 また来年、元気に家族で出られるといいですね。きっと3歳ともなれば今よりずっといろいろと理解してくれるはずだし。 Ciconataさん、 Merry Christmas. クリスマスでなくても気軽に教会へ行くのっていいですよね。 英会話とか楽器とか教わってたんですね。教会っていろんな職業の人が集まるし、いろんな特技のある人もいて、なかなか面白い出会いがあったりします。子供たちと一緒に、気軽に礼拝に行ってみるのももいいと思います。 お子さんたち、今年もワクワクなクリスマスだったようですね! うちはこの写真のサンタさんにプレゼントをもらうときピカはうれしそうでしたが、ルカは最後までサンタさんと目を合わせず、でもプレゼントはしっかりと握り締めていました。
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