カテゴリ:本・映画・舞台( 37 )

ミュージカル「メンフィス」

息子のことで落ち込むことが多い今日この頃。
元気が出るミュージカル「メンフィス」を見てきました!
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2015年の初演もよかったけど、再演の今回は確かにパワーアップしていました。
曲の中で「魂の音楽」というフレーズが繰り返し登場するんですが、まさに魂を揺さぶられる濱田めぐみさんの歌声。日本人でここまで歌えて演技もできるミュージカル女優は今までいなかったのではないでしょうか。山本耕史さんはTVと舞台では全く違う感じですが、私はとにかく舞台で歌う彼が大好きなのです。今回は演出も務め、万能ぶりを発揮しています。歌のうまさにますます磨きがかかってました。一幕の最後、米倉利紀さんの歌も素晴らしかった~。

人種差別と隔離が当たり前だった1950年代のテネシー州メンフィスを舞台にしたドラマチックなストーリーに、一緒に見ていた友人は「これってホントに実話なの?」と驚いてました。かつてニューオーリンズを旅したとき、北部とは全然違う強烈な白黒のコントラストが今も存在する社会を目の当たりにし、衝撃を受けました。アメリカって日本のメディアでは報道されない部分がいっぱいあるのです。
演出・振付は黒人であるジェフリー・ページさん。人種差別を乗り越える魂の音楽のパワーが伝わってくる素敵な舞台でした!
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新国立劇場のツリー、友人のインド土産は謎のお菓子。

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by honyakusha | 2017-12-07 11:43 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

「パトリオット・デイ」すごくスリリングでした。

パトリオット・デイ [DVD]

マーク・ウォールバーグ,ケヴィン・ベーコン,ジョン・グッドマン,J・K・シモンズ,ミシェル・モナハン/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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新作の中から「あ、マーク・ウォールバーグ💖」と気軽にレンタルしたんですが、これはすごい映画でした。
ちゃんと覚悟をしてから見ればよかった。

事件に関わる複数の人物(犯人、被害者、警官)を同時に時系列で追っていくドキュメンタリー風の作りです。事件発生からの一部始終は日本でも報道されたので概要は分かってはいるんですが、それでも臨場感たっぷりの演出にもうドキドキハラハラ感が半端ないです。地元を知り尽くしたボストン警察と圧倒的な組織力のFBIがタッグを組んで犯人を追い詰めていく様子に、アメリカの司法組織の底力を感じました。

それにしても警官の皆さんの勇敢さには驚いた。銃を持つ権利が認められている国で警察官になるというのは、日本とはけた違いの覚悟が必要なんだなあ、と思わされました。基本はボストン市警万歳!的な描き方ですが、それと同時に、被害に遭った人たちの事件前と後の姿や犯人側の心の闇も、印象深かったです。
字幕翻訳は松崎広幸さん。

ちなみに、数年前まではマーク・ウォールバーグ、マーク・ウォルバーグで映画製作会社によって表記がゆれてたので特典翻訳の際には注意が必要だったんですが、「マーク・ウォールバーグ」に落ち着いたみたいですね。

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by honyakusha | 2017-12-04 05:38 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

「ギフテッド」

映画「ギフテッド」
キャッチコピーは、
‟いちばん大切なのは、〈愛する〉才能。” 

予告編を見た時は、あまり見たくないなと思ったのですが、
「映画『ギフテッド』を観て、ギフテッド教育の実践者と語る会」に
お誘い頂いたので、参加してきました。

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なぜ見たくなかったのかと言うと、この映画によってまたしても
ギフテッド=高IQ、数学の天才、と思われてしまうんだろうなあと思ったから。

息子が2年前から受けてるギフティッド教育の先生方からは、現状ではギフテッドはIQの高さやずば抜けた数学的才能の持ち主を指す言葉と思われてる節があるけど、本来のgiftedとはもっと広い意味での"different"な子供のことであるといつも言われている。うちの息子も算数は苦手だしIQが特別高いわけでもない。でも明らかにクラスのみんなとは違う生き物だと思われる。

この映画、見てみたら思ったよりずっと良かったです。
マッケナちゃんの愛くるしい小賢しさ、クリス・エヴァンスのちょっと陰のあるカッコよさ、祖母役リンゼイ・ダンカン、ご近所のおばさん役オクタヴィア・スペンサーなど、それぞれがそれぞれの立場で愛情を示す姿に共感し、純粋に泣けて心が洗われました。

親権を争う民事裁判のシーンや、ハコの切り方で、おお、こう処理すればいいのか!という気づきもあり、字幕の勉強にもなりました。
字幕翻訳は伊東武司さん。

鑑賞後の「語る会」では、ギフティッド教育の指導者、保護者、指導者を目指す学生さんたちと、有意義な時間が持てました。特に学生さんたちは非常に優秀で意欲的で、こういう人たちが先生になってくれるなら、日本の教育の未来は明るいかも、と思えてうれしかった。

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鑑賞前に差し入れで頂きました。
クリスピークリームドーナツは甘すぎると思うけど、
これは甘いキャラメルクリームとプレッツェルの塩味がなかなかでした!

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by honyakusha | 2017-11-28 06:47 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

「嘘つきヤコブ」上映会

昨日は「嘘つきヤコブ」の上映会に行ってみた。
過去との向き合い方をドイツから学ばねばと
ドイツ映画をちょくちょく観ていますが
貴重な東ドイツ映画でDVDにもなっていない作品が
翻訳に携わった方々の解説付きで無料!という
マジですか?って企画なので無理やりスケジュールに入れました。

良かったです。
今まで見た第二次大戦下のドイツを描いた作品は
スパイとか暗号とか作戦とか色々とドラマチックな展開だったけど
これは淡々とゲットーで暮らす人々の日常を見せていた。
自分もゲットーの中にいるような感じで
ああ、情報を遮断されて今どんな状況なのか
これからどうなるのか何も分からないって
こういうことなのか、と思いました。

絶望的な状況の中で
子供だけがごく自然に持っている根拠のない希望が
美しくも悲しかった。
あのように漠然とした希望を持ち続けることが
無意識のうちに自分を幸せに導いてくれるはず。

ゲットーについての解説を専門の方から聞くことができて
とっても勉強になりました!

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by honyakusha | 2017-11-17 14:39 | 本・映画・舞台 | Comments(2)

「女神の見えざる手」

圧巻でした。
こないだ観た「アトミックブロンド」は、゛最強の女スパイ、現る”でしたが
今回の「女神の見えざる手」は、゛最強の女ロビイスト、現る”という感じでした。
こちらのキャッチコピーは、゛彼女がアメリカを、「毒」で正すー。”
「アトミックブロンド」はフィジカル的に戦ってましたが
こちらも命を削って闘ってる感があり、根本的な部分で共通してる気がしました。

「ドリーム」もそうだったけど、女性が男性をしのぐ活躍をする映画が続いてます。
これをやってのけるのが女だからすごい、というのは偏見だけど、
女がやると華がありますな。
原題が「Miss Sloan」で女性であることを前面に出してるので
邦題も「女神の…」で調和がとれてるということでしょうか。

ジェシカ・チャステインは、「オデッセイ」でも感じたけど
はかなげな外見にそぐわない内面の強さで強烈なインパクトを与えられる女優です。

ロビイストという日本でなじみのない分野を扱った作品だからか
上映館がものすごく少ないです。もったいない。
個人的には、映画館でもう1回観て、改めてDVDで字幕を読み込みたい作品です。
★5つ。

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by honyakusha | 2017-11-10 05:42 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

Studio Life 舞台版「はみ出しっ子」

Studio Lifeによる舞台版「はみだしっ子」を娘と観ました。
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実は40年来の原作ファン。
マンガのイメージが強烈なのですが、舞台もよかった。
4人のキャラはもちろん、グレアムのパパもイメージにピッタリだったし
エイダはビジュアルまでそのまんまで驚きました。
娘も私がずっと持ってる原作を読んでるので、
楽しく観られたようですが、小学生なので深いところまでは理解していない。

中学の頃、大好きで何度も何度も読んだけど
大人になってから読み返そうとしたら、涙で読み進められなかった。
でもその時、自分がこの4人の何に魅力を感じていたのかがよく分かった。
勇気を出してもう一度読んでみようかな。
母になった自分はまた違う気持ちで読めるのかもしれない。
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by honyakusha | 2017-11-08 10:29 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

イエス様の癒し

日曜礼拝のメッセージはマルコ1章40~45節。
「重い皮膚病」を患っている人がイエスに癒されるくだり。
この「重い皮膚病」(新共同訳)は新改訳聖書第2版では「らい病」となっていた。
現在の第3版では「ツァラアト」に改訳されている。
これは元のヘブル語をそのままカタカナ表記しているもの。
牧師の説明によると、ヘブル語の「ツァラアト」は
ハンセン病に特定されるものではなく、複数の皮膚病を含む言葉だそう。
新改訳第3版は「ツァラアトに冒された人」となっているけど、
NHKや朝日の表記に従うと、病に「侵される」だと思う。

日本にも差別の歴史があるけど、当時もこのような病人は
けがれているとされて家族や社会から排斥されていた。
「神からも人からも捨てられた人」であり、自身でもそう思って疑わなかった。
しかしイエス様はためらうことなく「手を伸ばして彼に触って」癒された。
牧師は、イエス様はおそらくこのような患者に直接手で触れた最初の人、と言っていた。
イエス様もファーストペンギンだったのだと思うとなんだか親近感がわく。

しかし、そんなすごい癒しの奇跡をおこないながらイエス様は「誰にも言うな」とおっしゃった。
この世に来たのは罪をゆるすためで、病気を治すためではない。
病気を治してほしい人がどっと押し寄せると、罪のゆるしという本来の目的を達成できないかもしれないと思ったから。
しかし癒された人はその奇跡を言い広めたため人々が押し寄せ、イエスは町に入れなくなってしまった。
こういう人間の浅はかさにも親近感を覚えるのでした。

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by honyakusha | 2017-10-30 05:40 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

「コッホ先生と僕らの革命」とベルリン五輪

コッホ先生と僕らの革命 [DVD]

ダニエル・ブリュール,ブルクハルト・クラウスナー,ユストゥス・フォン・ドーナニー,トマス・ティーマ,カトリン・フォン・シュタインブルク/TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)

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「コッホ先生と僕らの革命」はすごく穏やかな気持ちになる映画だった。
ドイツと言えばサッカー王国みたいなイメージだけど
草創期には厳しい環境の中、普及に努めた人がいたのですね。
校長先生役のブルクハルト・クラウスナーが印象的でした。
「アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男」でも感じた人間の深み、
本作を観て心がほっこりするのは、子供たちとコッホ先生の関係を支えるこの人の存在感ですね。

私が生まれ育った土地はサッカーが非常に盛んで
通っていた高校にはスポーツ=サッカーみたいな雰囲気もあった。

先日送られてきた高校同窓会報の記事。
1936年のベルリン五輪スウェーデン戦でフォワードとして活躍し決勝ゴールを決めた
卒業生 松永行(まつながあきら)氏のことが紹介されていた。
日本がサッカーでオリンピック初出場を果たした大会の初戦で
体格で上回る強豪スウェーデンに勝ったことはヨーロッパ各地でも
驚きを持って伝えられ「ベルリンの奇跡」と称賛されたらしい。
しかしその後松永氏は大学3年時に陸軍に従軍することとなり
「戦争には行きたくない。もう一度ドイツに行ってサッカーを学び、指導者になりたい」
という言葉を残し、ガダルカナル島で戦死された。

なんという才能の浪費。
コンラート・コッホのような優れた指導者がいたことがドイツサッカーの基礎となった。
松永氏が指導者としてドイツサッカーの技術を日本に伝えれば、日本サッカーの歴史も違っていたはず。
貴重な人材を失わせる愚かな戦争は二度としてはいけない、と改めて思う。


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by honyakusha | 2017-10-24 05:28 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

「アトミックブロンド」

最強の女スパイ、現る。

キャッチコピーに偽りなし。確かに最強でしたわ。
シャーリーズ・セロンは
「ノイズ」(1999年)で初めて見た時
こんな美しい女性がいるとは!と驚きました。
「プロメテウス」では嫌な上司役で、アンドロイドより非人間的な感じでしたが
今回の役柄は、クールだけど人間っぽさを感じる生身の女スパイでした。

1989年のベルリンを舞台にしたハードボイルドアクション。
シャーリーズ・セロンの体を張ったスタントが見ごたえありました!
私も悪者をあんな風にエイやっと背負い投げしてみたい~。
ジェームズ・マカヴォイとエディ・マーサンの

「フィルス」コンビがまた見られたのは個人的にうれしかった。

字幕は松崎広幸さんです。
MI6、CIA、シュタージ、KGB、そしてDGSEまでが絡む奥行きある設定に加え
時代背景までも表現されているのですが、字幕がシンプルですごく読みやすい。
あれもこれもと盛り込んで、結果的に分かりにくい字幕を書いてしまいがちな私には
大変勉強になりました。

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by honyakusha | 2017-10-20 16:16 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

「ドリーム」

息子と出かける用事があったので、帰りに二子玉川で「ドリーム」鑑賞。

息子「すごかったね。人間が機械に勝ったんだよ。」
そうです。それも女性、その上黒人、ガラスの天井どころか
用を足す時すら「非白人用お手洗い」がある800メートルも離れた建物まで
歩いて移動しなくてはならない物理的障害を乗り越えて
ものすごい集中力で計算をこなす姿は本当にカッコよかった!

息子「なぜ『ドリーム』なんていうタイトルにしたんだろう。」
色々あって結局当たり障りのない邦題になったみたいだけど…。
そういう事情を知らない息子にとってこのざっくりとしたタイトルは、かなり違和感あったようです。
原題のHidden Figuresは、単なる「裏方」よりもっと意図的なHiddenなのかなと思ったけど映画を見てみて、当時の社会の“当たり前”が、こういう存在を表に出さない、ということだったのだと感じた。
彼女たちが声を上げるまで、差別や隔離が不条理だと多くの人は気付いてなかった、ということ。

公民権運動について、息子はキング牧師の伝記で知っていたみたい。
私も仕事で何度かかかわったけど、差別を感じる原音をどんな訳語にするかは慎重を要する部分なので劇場公開映画でどう訳されるのかは興味深いところでした。

息子は大好きな打ち上げカウントダウンシーンのたびに身を乗り出して
ワクワクしていた。
私はジョン・グレン(グレン・パウエル)のカッコよさにワクワクしました。
極限状態に置かれても勇敢で楽観的で、ホント見ていて気持ちがいい。
リアルタイムでは年を取ってからのジョン・グレンしか知らなかったので
なんかやたらエネルギッシュなおじいさんと思ってましたが
若い時はあんなに素敵だったのか~と驚きました。
ガガーリンもそうだけど、宇宙飛行士ってものすごくメンタルが健全でポジティブなのだなあ。
油井さんのツイートにもいつも元気をもらってます。

日曜午後の上映は満席だったけど、小学生はうちだけだったかも。
情熱を持って目標に向かい、試練を乗り越えるべく努力する姿から大事なことを感じてくれたと思う。



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by honyakusha | 2017-10-16 06:44 | 本・映画・舞台 | Comments(0)