カテゴリ:本・映画・舞台( 37 )

「依存症ビジネス」

依存症ビジネス――「廃人」製造社会の真実

デイミアン・トンプソン/ダイヤモンド社

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息子はマインクラフトというゲームが大好き。
PCを使っていいのは1日2時間と決めているけど、いわゆる「ネトゲ廃人」になってしまったらどうしよう、と不安になりこの本を読んでみた。

ゲームだけではなく、アルコール、ギャンブル、ポルノ、ドラッグ、スイーツ、ショッピングなど、いくつもの依存対象に関して実例が紹介されていた。
そしてこれは息子だけでなく私も気を付けなくては!!!と思うに至りました。

それなしではいられなくなるためのビジネス戦略がこれほど研究されているなら、自分が常に意識して取り込まれないよう注意しながら行動する以外、その戦略から逃れるすべはない。“欲しい”という感情を行動に移すスイッチを入れさせる巧妙な手段がそこかしこに仕込まれていて、ネット上はもはや地雷原みたいだ。

依存により家族も人生も失った人、刑事事件に至ってしまった人も、十分な教育を受け社会的地位もある人たちだけど、「自分の頭で考えること」をうっかり怠っている間に知らず知らず大きな流れに飲み込まれていった。これはまさに昨日「ハンナ・アーレント」を観て感じたことと同じではないか。

つい最近、スマホのiOSをアップデートしたら、ランダムハウス英和辞典のアプリが使えなくなってしまった145.png
その時初めて、小学館が配信していたこのアプリは既にサポート終了していたことを知った。(あれ?使えない、どうして??とうろたえてたら、息子が冷静に教えてくれた。)
「アップデートしますか」というポップアップに安易に「はい」と答える前に、よく考え、調べて判断すべきだった。
ランダムハウスは主にiPadで使っているので、こちらはアップデートしてなくてよかった。

ストレスは人生のスパイス、そしてドーパミンは人生のご褒美スイーツ。
でもよく考えて、ほどほどにしないとね。

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by honyakusha | 2017-10-13 09:08 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

「ハンナ・アーレント」

ハンナ・アーレント [DVD]

バルバラ・スコヴァ,アクセル・ミルベルク,ジャネット・マクティア,ユリア・イェンチ,ウルリッヒ・ノエテン/ポニーキャニオン

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歴史との向き合い方をドイツから学びたいと常々思っています。

こういう映画を見るたびに、
ドイツは冷静に客観的に自国の歴史を検証しているなという気がします。
犯してしまった過ち、起きてしまった悲劇に対して
単純に善悪の構図を描いて満足していたら
学びは得られないと感じました。

自分の頭で「思考する」ことの大切さも改めて感じました。
「おじいちゃんが孫に語る戦争」を読んだ時も思ったんですが
世論に流されることなく、冷静に状況を見極め
自分で考えて判断する習慣を意識して身に着けるよう
子どもたちにも伝えなくては。

すごくセリフが多い作品で、字幕の情報量も相当ありましたが
とても分かりやすかった。
こういう作品を翻訳するというのは、本当に尊いお仕事だと思います。

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by honyakusha | 2017-10-12 08:37 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

「ダンケルク」

ダンケルクから、ただいま帰還いたしました。

もうこの浜辺からお家には帰れないだろうと半泣きになりながらも
最後まであきらめなくて本当によかった。。。
泳ぎが得意でよかった、と途中何度も思いました。
とは言ってもあんなに銃弾やら魚雷やら飛んでくる中
無事に脱出できたのは、もう奇跡としか言いようがない。

そんな気持ちになるぐらい、臨場感たっぷりでした。
またしてもやってくれたなあ、クリストファー・ノーラン監督。

IMAXで観てよかった。
まだドキドキしてます。



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by honyakusha | 2017-10-11 15:15 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

「ザ・コンサルタント」

祝日の今日、双子と夫は「怪盗グルーのミニオン大脱走」を観にいった。私も行こうかなと思ったけどスイミングを優先することにした。
昨日と大違いの暑さで水泳日和であった。1250メートル泳いで満足。

昨夜は台風による強風で夜中に目が覚めてしまった。
DVDで「ザ・コンサルタント」を鑑賞。
これは何の予備知識もなくなんとなく借りたんだけど、非常に興味深い作品であった。
ベン・アフレック主演のアクション映画なんだけど、ヒーローが自閉症スペクトラムの会計士という、かなり意外な設定。
主人公の幼少期における両親の苦悩は身近なことと思えた。
父親が息子に「お前は劣ってはいない。単にみんなと違うだけだ」と言い聞かせ、周囲からの圧力に負けないよう心身を鍛える、というのは、うちの息子が受けているギフティッド教育と根本的な部分は同じという気がした。

自閉症ならではの能力をフル活用して悪と戦う今までにないスーパーヒーローが、今後どう成長していくのかぜひとも続きが観てみたい!IMDbによると続編もありそうなので、楽しみに待ちたいと思います。


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by honyakusha | 2017-09-18 17:01 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

「デスノート THE MUSICAL」

木曜に「デスノート THE MUSICAL」を鑑賞。
新国立劇場の中劇場はとても見やすくてよかった。
原作の世界観が3時間弱にうまくまとまっていました。
皆さん歌もお上手で聴きごたえありました。
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濱田めぐみさんの歌はやっぱり素晴らしいと思う。今回は静かな曲が多かったけど、そんな中にもしっかり感情がこもっていて、心にしみます。

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別所氏のCDも買ってしまった。

金曜は病院で術後4年半の定期検査でした。
検査に行く時はいつも再発の不安で憂鬱なんだけど、このCDを聴きながら運転して行ったら癒されただけでなく、なんだかすごく晴れ晴れとした気持ちになりました174.png





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by honyakusha | 2017-09-17 05:24 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

「ガール・オン・ザ・トレイン」

そう言えば、「ガール・オン・ザ・トレイン」の感想をまだ書いてませんでした。
これはレンタルDVDで観たのですが、私的にはすっごく面白かったです。面白い、というのとは少し違うかな。家で映画を見る時は何だかんだで途中で中断しつつ時間をかけてしまうことも多いのですが、これは最後まで一気に観ずにはいられない作品でした。

「スプリット」を劇場で観たすぐ後でしたが、「ガール・オン・ザ・トレイン」の方が劇場で観たらすごく怖かっただろうな。物語は非常に淡々と進むんですが、次々と新たな事実が明るみに出て、えっっ…そ、そうだったの!?という展開でどんどん引き込まれました。好きだなあ、こういう心理的サスペンス。

登場する女性3人もそれぞれが魅力的な女優さん(エミリー・ブラント、レベッカ・ファーガソン、ヘイリー・ベネット)が演じていて、彼女たちの他の作品も観たくなりました。男性監督作品であることが意外なぐらい女性の描き方がうまいのは、原作小説がよく出来ているからでしょうね。女性にしか書けない世界だわ。女性におススメ、男性には覚悟して観てね、と言ってあげたい作品です!

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by honyakusha | 2017-06-18 09:30 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

「スプリット」と「ガール・オン・ザ・トレイン」

最近観たサスペンス映画2本。
「スプリット」は個人的にジェームズ・マカヴォイのファンなので、劇場公開後早々に観に行きました。
「M・ナイト・シャマラン作品史上最も衝撃的なラスト!」という触れ込みですが、それはちょっと肩透かしだったような…。

多重人格者役のマカヴォイの演技は、楽しめました。マカヴォイはスコットランド出身で、普段のインタビューや「フィルス」などではスコットランドアクセントだけど「X-MEN」シリーズではいかにもオックスフォード大卒風だったり、いろんな話し方が出来るところが興味深いのです。今回は1作で何人もの話し方をしていて、持ち前のカメレオンぶり全開でした。

字幕も勉強になりました。一人の人物だけど多重人格なので、場面によって潔癖症の男性だったりオネエ風のデザイナーだったり、女性だったり子供だったりもするので、一人称からして変わっています。聞こえてくる英語で伝わるニュアンスもあると思いますが、場面によって人格が変わっていることを字幕で表現する高度な技術を目の当たりにしました。字幕翻訳は風間綾平さんです。

「ガール・オン・ザ・トレイン」の感想は改めて。

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by honyakusha | 2017-06-07 06:34 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

「光をくれた人」

デレク・シアンフランス監督 マイケル・ファスベンダーとアリシア・ヴィキャンデル主演の「光をくれた人」は、美しい映画でした。
字幕翻訳を担当された松浦美奈さんの記事を読んで、これは見なくてはと思ってたのですが、まさに。映像が非常に美しい。厳しい環境における大自然の力強い景観がスクリーンいっぱいに広がって、もう圧倒されました。この見事な映像の一部を字幕で隠さなくてはならないというのは、かなり葛藤があったことと思います。やはり字幕はきちんと情報を伝えつつ、極力コンパクトにすべきなんだなあ。字幕スクールで先生がおっしゃってたことがよく分かりました。

第一次世界大戦直後のお話で、時代背景や衣装も大変興味深かったです。ドラマ自体はなんとなく展開が読めましたが、自分だったらどうする?もし逆の立場だったら?などといろいろと考えさせられる内容です。

そして、帰還兵の心の傷は果てしなく深いのだと改めて感じました。

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by honyakusha | 2017-05-31 14:27 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

「インフェルノ」

TOHOシネマズの割引券の期限が迫っているので、午後の用事までに帰宅できるようサクッと渋谷まで観にいきました。が、「インフェルノ」は割引料金800円では申し訳ないぐらいゴージャスな映画でした。

「神曲」の地獄篇が関係してるらしいので、以前kindleにダウンロードしてあった「神曲 -まんがで読破-」を電車の中でささっと読んでおきました。そのおかげでなんとなく冒頭から作品の世界に入りやすかったような。舞台となるフィレンツェの街が美しかった。個人的に若かりし日の思い出が詰まってる街なので、ポンテヴェッキオとかドゥオモの光景に、胸がキュンとしました。

ラングドン教授は“歩く博物館”みたいな知識の宝庫で、映画の中でも彼が博識を披露するシーンがちょくちょく出てきます。こういう人が身近にいたら翻訳中に史実を確認したりする必要が生じた時に便利だろうなあ、なんて考えてしまいました。

重厚な文化と歴史に縁取られた謎解きの楽しさが、なんだかとってもゴージャスな気持ちにさせてくれる映画でした。そして「字幕 戸田奈津子、監修 越前敏弥」という王道コンビネーションも、これまたゴージャスな印象。

ダン・ブラウンの著作もこのところ読んでませんでしたが、改めてどっぷりと謎解きの世界に浸ってみたくなりました。

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by honyakusha | 2016-11-08 15:17 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

「奇蹟がくれた数式」

インドの〈アインシュタインと並ぶ天才・ラマヌジャン〉を見出した英国人数学者。
2人が起こした奇蹟と友情を描いた感動の実話。(チラシより引用)

静かにじわじわとくる映画でした。友情がテーマのブロマンスものでもあるんですが、ジェレミー・アイアンズが演じる英国人数学者も、デヴ・パテル演じるラマヌジャンも、頭脳明晰ではあるけれど人間関係の構築はとっても苦手な学者肌な人達です。この2人が不器用にぎこちなく信頼関係を育んでゆく過程が静かに描かれていきます。

数学の世界を揺るがすレベルの発見を次々と重ねていくラマヌジャン。なんと独学で数学を学んできたと。ラマヌジャンがインドではなく英国の恵まれた環境に生まれていたなら、もっと早い時期からバリバリと研究をして数学界にもっともっと貢献できたはずなのに。大学に招聘されても学歴がなく身分も低いためにプライドの高い教授陣に拒絶され、孤独の中で情熱的に研究を続ける姿に、神様なぜですか?と問いたくなります。でもラマヌジャンは自分の境遇を嘆いたりすることはなく、自分の発見は神様が授けて下さるのだと、常に敬虔な心を失わないのです。(ヒンドゥー教徒です。)

字幕は松浦美奈さんです。「無限級数」とか「連分数」とか、音で聞いても私のような数学オンチにはさっぱりな言葉がたくさん出てくるので、こういう映画は字幕の効用が大きいと思います。第一次世界大戦中の英国の大学における数学の授業やインドの文化など、なんと高いレベルが要求される翻訳だろう、と圧倒されました。

不遇な中にあっても熱い思いを失わず、ひたすら研究し続けるラマヌジャンを見て、
恵まれた時代に生きる自分はいったい何をしてるんだ、と思わされました。仕事がどうのと言う前に、まずもっともっと勉強をしようと改めて心に誓ったのでした。

Bunkamura ル・シネマは観てみたい!と思わせる映画が多いです。鑑賞後、地下階にあるカフェ・ドゥ・マゴで1人余韻に浸るのがいい感じ。また行こうっと。

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by honyakusha | 2016-10-27 10:32 | 本・映画・舞台 | Comments(0)