「ガール・オン・ザ・トレイン」

そう言えば、「ガール・オン・ザ・トレイン」の感想をまだ書いてませんでした。
これはレンタルDVDで観たのですが、私的にはすっごく面白かったです。面白い、というのとは少し違うかな。家で映画を見る時は何だかんだで途中で中断しつつ時間をかけてしまうことも多いのですが、これは最後まで一気に観ずにはいられない作品でした。

「スプリット」を劇場で観たすぐ後でしたが、「ガール・オン・ザ・トレイン」の方が劇場で観たらすごく怖かっただろうな。物語は非常に淡々と進むんですが、次々と新たな事実が明るみに出て、えっっ…そ、そうだったの!?という展開でどんどん引き込まれました。好きだなあ、こういう心理的サスペンス。

登場する女性3人もそれぞれが魅力的な女優さん(エミリー・ブラント、レベッカ・ファーガソン、ヘイリー・ベネット)が演じていて、彼女たちの他の作品も観たくなりました。男性監督作品であることが意外なぐらい女性の描き方がうまいのは、原作小説がよく出来ているからでしょうね。女性にしか書けない世界だわ。女性におススメ、男性には覚悟して観てね、と言ってあげたい作品です!

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# by honyakusha | 2017-06-18 09:30 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

メンターとの出会い

1年半前から息子がギフティッド教育を受けています。この土日は、年に1度のギフティッド教育カンファレンスに参加しました。アメリカからスティーブ・スミュイン先生が来日してお話してくださり、充実した2日間でした。

そんな中で、ギフティッドの子供たちにとって非常に大事なことはメンターと出会うこと、というお話がありました。私はギフティッドではないけど、メンターの大切さは感じます。私は通訳学校時代にワークショップでメンターに出会いました。来期はどの講座を受けようかな、とパンフレットを見ていた時、その先生が教えるワークショップの説明を読んで「これだ!!!」と思いました。

その思いに間違いはなく、私は先生のクラスを受講した2年で非常に多くを学び、先生からも、今まで教えた中で最も成長を感じた生徒という講評をいただきました。

今も日々の仕事の中で、先生の教えを思い出すことがよくあります。今回は「オズの魔法使い」からの引用があったんですが、かつて先生が、「この作品はアメリカ文化において非常に大きな位置を占めていて、何かと登場します。要チェックですよ」とおっしゃっていたことを思い出しました。今回は歌詞だけが引用されていたので、危うく気付かずに訳すところでした。

先生の教えだけでなく、「私も単なる英語学習者ですから」という謙虚な姿勢も尊敬しています。息子も素敵なメンターと出会えますように。

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# by honyakusha | 2017-06-14 06:19 | 教育 | Comments(0)

ペンテコステ=聖霊降臨

先週の日曜はペンテコステ礼拝でした。

日曜の礼拝で私はいつもアメリカ人の青年(見た目がShaun Evansにそっくりなので仮名Shaunとしておきます)に通訳しています。牧師のメッセージをウィスパリングで日本語→英語に訳してるんですが、聖書に書かれていることの解説なので、日常的にはあまり使わない日本語も多く、それに対する英語は???となることもしばしば。

復活=resurrection
贖い(あがない)=redemption
戒め=commandment
悔い改める=repent
十字架につける=crucify

などはよく登場するので、慌てずに訳せるようになりました。

今回は牧師の話の中に「化体説」という言葉が出てきたけど、英語で何というのか分からなかったので、牧師による「
聖別されたパンと葡萄酒は、キリストの肉と血が実体化したものであるとするカトリックの教義」という説明をそのまま伝えたら、Shaunがそれは英語で「transubstantiation」または「consubstantiation」と言うのだと教えてくれました。忘れないようにとここに書きましたが、長い単語なので覚えられないかも。

「贖い(あがない)」は単なる日本語としては「償い(つぐない)」とほぼ同じ意味のようですが、「キリストによる贖罪」に関しては必ず「贖い」で、決して「償い」とは言わないのですよね。

「贖い」はNHKの漢字表記ではルビが必要だけど「償い」の方は漢字だけで字幕にも使えることになっています。でも、J・マカヴォイとキーラ・ナイトレイ主演の映画「つぐない」はひらがな表記。
原題「Atonement」ですが、atonementの意味は「償い、あがない」the Atonementは「キリストの贖罪」とあります。
イアン・マキューアンによる原作小説「Atonement」の邦題は「贖罪」、でも内容は特に神様と関係なく、人間によるatonementだから映画の邦題は「つぐない」が分かりやすくてよい、ということかな。
文学的表現と、より多くの層にアピールしたい映画の表現の違いが興味深いです。

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# by honyakusha | 2017-06-09 13:39 | 歳時記 | Comments(0)

「スプリット」と「ガール・オン・ザ・トレイン」

最近観たサスペンス映画2本。
「スプリット」は個人的にジェームズ・マカヴォイのファンなので、劇場公開後早々に観に行きました。
「M・ナイト・シャマラン作品史上最も衝撃的なラスト!」という触れ込みですが、それはちょっと肩透かしだったような…。

多重人格者役のマカヴォイの演技は、楽しめました。マカヴォイはスコットランド出身で、普段のインタビューや「フィルス」などではスコットランドアクセントだけど「X-MEN」シリーズではいかにもオックスフォード大卒風だったり、いろんな話し方が出来るところが興味深いのです。今回は1作で何人もの話し方をしていて、持ち前のカメレオンぶり全開でした。

字幕も勉強になりました。一人の人物だけど多重人格なので、場面によって潔癖症の男性だったりオネエ風のデザイナーだったり、女性だったり子供だったりもするので、一人称からして変わっています。聞こえてくる英語で伝わるニュアンスもあると思いますが、場面によって人格が変わっていることを字幕で表現する高度な技術を目の当たりにしました。字幕翻訳は風間綾平さんです。

「ガール・オン・ザ・トレイン」の感想は改めて。

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# by honyakusha | 2017-06-07 06:34 | 本・映画・舞台 | Comments(0)

「光をくれた人」

デレク・シアンフランス監督 マイケル・ファスベンダーとアリシア・ヴィキャンデル主演の「光をくれた人」は、美しい映画でした。
字幕翻訳を担当された松浦美奈さんの記事を読んで、これは見なくてはと思ってたのですが、まさに。映像が非常に美しい。厳しい環境における大自然の力強い景観がスクリーンいっぱいに広がって、もう圧倒されました。この見事な映像の一部を字幕で隠さなくてはならないというのは、かなり葛藤があったことと思います。やはり字幕はきちんと情報を伝えつつ、極力コンパクトにすべきなんだなあ。字幕スクールで先生がおっしゃってたことがよく分かりました。

第一次世界大戦直後のお話で、時代背景や衣装も大変興味深かったです。ドラマ自体はなんとなく展開が読めましたが、自分だったらどうする?もし逆の立場だったら?などといろいろと考えさせられる内容です。

そして、帰還兵の心の傷は果てしなく深いのだと改めて感じました。

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# by honyakusha | 2017-05-31 14:27 | 本・映画・舞台 | Comments(0)