5年生始業

ピカの5年生の担任が誰になるのかすごく心配だった。昨年の担任だった若い女性の先生は、教室をピカにとって居心地いい場所にするためにすごく頑張ってくれた。来年もこの先生が担任ならいいな、と思っていたけど転任されてしまった。最後に先生がくれた言葉「ピカさんのアイデアに何度も驚かされたし感心しました。自分のやりたいことを大切にしてください。いつかテレビや新聞でピカさんを見るのを楽しみにしています。」ピカには授業よりもやりたいことがある、ということを理解し、それを彼のいいところだと認め、評価してくれた先生だった。

今年の担任は、たとえ誰になってもきっとピカは大丈夫。だって毎日ピカなりにガラパゴス的進化を続けてるんだもん。母はそう信じたいと思った。

そして今年の担任が発表された。ピカが一番尊敬している男の先生だった。この先生が担任になってくれたらなあと母も心の中では思っていたけど、他の学年の保護者にも熱望されてる先生だけに、無理だろうなあとも思っていた。校長先生が配慮してくれたとしか思えない。

基本的な授業内容に合わせられない生徒にとって、学校は居心地のよくない場所となり、やがて不登校となる場合が多いのだろうと思う。でもピカの学校の先生たちは、彼が少しでも学校で楽しく過ごせるようにと本当にいろいろな配慮をしてくれる。母は涙が出るぐらい感謝しています。そして、単に落ち着きがないわけではなく、他の生徒とは違ういいところがあるんだと先生方に理解してもらい、自分なりの学びのスタイルを貫く場を確保し続けているピカは、すごく頑張っていると思う。

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# by honyakusha | 2016-04-05 18:21 | 教育 | Comments(3)

4年生修了

昨日で4年生の1年間が終わった。学年末ということで、成績表のようなものを持ち帰ったけど、ピカは普通の基準で評価され得る人ではないので、いわゆる成績表というのは全く無意味な気がする。1月から2月にかけての10日間ほど、母は毎日1時間目から6時間目までピカと一緒に教室で過ごした。そして彼が毎日どんな授業をどんな態度で受けたり、受けなかったりしてるのかを目の当たりにした。同時に、クラスメイト達の様子や彼らとピカの関わり方も見ることが出来た。で、よく分かりましたよ、ピカが他の小学4年生とは全く違ってるということに。

幼稚園の頃から、ガラパゴス的な独自の進化ぶりを感じてはいたけど、まさかここまで違う生き物に育ってるとは…。ちょっとショックだったけど、腑に落ちることも多かった。別に私が特別変わった育て方をしたわけではない。ごく普通にみんなと同じように幼稚園や小学校に通ってきても、結果的に周囲と全然違う人に育っているのは、ピカが大多数の人とは違うタイプの人として生まれてきてるからなのだ。

いい子に育ってほしいとか勉強のできる子になってほしいとか、親としてごく普通のことを期待するのは、結局は彼の個性を受け入れてないということになると思う。なのでこれからは私も親として一つ上のレベルに進化して、彼の幸せな人生に何が必要で何が必要でないのかを見極められる母親になりたい。

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# by honyakusha | 2016-03-26 16:45 | 双子 | Comments(0)

アメコミの翻訳

最近ブログを書いているのか聞かれたので、あわてて書くことにしました。
ええと…

こないだ短編コミックの翻訳をしました。アメコミというのは日本のマンガと全然ちがって、分業で作られています。今回の場合はクレジットに、原案、ライター、作画、カラリスト、レタラー、表紙、エディターと7人もの名前がありました。原案を基にライターがセリフを書くみたいです。文字だけ書くレタラーがいる、というのも、手書きのセリフ文字にも個性があるアメコミの特長ですね。同じ作品でも各エピソードでそれぞれの担当者が違ったりします。へえええええ。

セリフ書きが専門のライターが書いただけに、アメコミのセリフはすごく凝っていて、隠喩が使われていたりして、訳すのが難しかった…。「ドラゴンボール」みたいにすらすら読めなくって、「はみだしっ子」みたいな感じ(?)。分かりにくいたとえですが。ともかく、テキスト翻訳と同じようなつもりで気軽に引き受けたけど、字幕よりよっぽど時間がかかりました。でもすごく勉強になったよ。そしてまた少し経験値が上がった気がしたのでした。

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# by honyakusha | 2015-11-15 15:33 | 仕事・趣味 | Comments(0)

「ステーキ・レボリューション」

二子玉川にできた映画館に行ってみたいけどなかなか行く機会がないなあ、と思っていたら、ちょっと気になる映画が公開され、駒澤の歯医者の帰りに寄ればちょうどイイ!ということで、初二子玉シネマしてきました。気になる映画、それは「ステーキ・レボリューション」、世界一おいしいステーキを求めて世界をめぐるドキュメンタリーです。

「麻酔を使ったので、食事は1時間ぐらい後にしてください」と11時に歯医者で言われ、そのまま何も食べずに11時40分からの上映を見たのです。「映画史上最もお腹が減るドキュメンタリー」を。これはかなり無謀でした。おまけに初めての劇場で、自動券売機の画面にタッチして座席を選ぶという経験も初めてだったので、よく確かめずに座席指定してしまい、後ろの方の席のつもりが、実はすごく前の方の席でした。スクリーンに映し出される巨大なお肉!目の前でジュウジュウと音を立てて焼かれるステーキ!切り分けられる絶妙の焼き加減のお肉!もう匂いまでしてきそうな、手を伸ばせば届きそうな距離でそれを見つめるはらぺこあおむしな私。。。

冒頭からとっても美味しそうなステーキが次々と紹介されて、どれも世界一と言ってもいいんでは?という感じなので、いったい世界一はどれだけ美味しいのか?と、途中からはお腹が空いてることも忘れるぐらい夢中で見てしまいました。牛を育てている各国の畜産農家の皆さんは、それぞれ大変な情熱とそれぞれのポリシーを持って牛を育てています。そのポリシーは人それぞれだけど、どのポリシーにも納得させられる部分がありました。

以前、「TPPでお肉が安くなるからうれしいよね」と友人に言われた時、ちょっと複雑な気持ちになりました。、私自身は、コストをかけずに大量生産されたお肉を買うのは抵抗があります。この映画に登場した、スペインで15年ぐらいかけて1頭を育てる農家や、スウェーデンの牧場で理想の和牛を作るために、胚の段階から育て始めたMBA博士は、どれだけコストがかかろうと長い時間をかけて、丁寧に牛を育ててるのが伝わってきました。まさに、命をいただく、という感じ。

ランキング入りしたお肉はどれもはっきりとした特徴があり、その個性をどう評価するかで、順位は変わるのだろうなと思いました。どうやって育てれば世界一おいしくなるかは、育てる人の価値観を反映してるということかもしれない、と思いながら見てたので、最後の字幕で「おおー、やっぱりそうか」と思いました。

原題「STEAK (R)EVOLUTION」に表現されてる、牛を育てる人々のj常識を覆す熱い思いがジワジワジュウジュウと伝わってくるドキュメンタリーでした。

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# by honyakusha | 2015-10-24 21:43 | 本・映画・舞台 | Comments(2)

いつもと違う仕事

すごく久々に、字幕以外の仕事をしました。
記者会見の内容をそのままベタ訳する作業。早朝に受け取った映像をどんどん訳して昼に半分納品、夕方残りを納品という大急ぎの案件だけど、そう言えば、字幕の仕事をする前はこういう仕事が中心でした。久しぶりにやってみない?と長い付き合いのコーディネーターさんから電話。さっき特典の字幕を納品して、よし、明日は休むぞー、と思ってたところだったんだけど。

オンサイトでスポーツニュースのボイスオーバー原稿を作ってた頃は、ヘッドフォンと電子辞書とシャープペンと消しゴムを持って職場に入り、その場で手渡されるVHSのビデオテープを再生しながら原稿用紙に手書きしていました。9時半頃から作業を始めて、2時ぐらいには声優さんたちが来るため、それまでに仕上げなければと毎回必死で英語を聞き取っては原稿用紙のマスを埋め、小声で尺合わせをしていました。休憩もないまま一気に4時間ぐらいで訳し終える作業は大変だったけど、毎回、やったー!という達成感がありました。

字幕の仕事って本編は1000メートル持久走、監督コメンタリーは400メートル走、特典は200メートルハードル、って感じだけど、スクリプトなしの映像ベタ訳即日納品は100メートル全力疾走という感じ。たまにやると気持ちいい。

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# by honyakusha | 2015-10-17 11:53 | 仕事・趣味 | Comments(0)