映画「レ・ミゼラブル」

冬休みになった双子が「今日だけは学童保育に行く」というので「今日しかない!」と観てきました。
トム・フーパー監督「レ・ミゼラブル」。(大掃除はまたいずれ…)

Les Miserablesは英語にするとThe Miserables
英文法的に書き換えるとThose people who are miserable
直訳すると “悲惨な人々”
これを「ああ 無情」と訳したのは明治時代のマルチジャーナリスト黒岩涙香。すごい翻訳センスです!

レミゼラブルは大好きなミュージカルで、ロンドンのものと日本のものそれぞれ舞台や映像や音声でいろいろ鑑賞しています。扱っているテーマもさることながら、岩谷時子さんによる訳詞が絶妙です。たとえば
“Drink with me to days gone by” → “過ぎた日に乾杯”
内容と韻がきっちりかみ合っていてすばらしい!思わずうなってしまいます。

日本版CDの古い赤盤青盤(1994年)では “And yet beware” → “しか し心せよ”
同じ部分の歌詞が2003年の盤では “しかし 気をつけよう” となっていたりする点も興味深いです。

でもやっぱり一番心を揺さぶられるのはこの作品のテーマ。天国からバルジャンを迎えに来たファンテーヌ、エポニーヌが歌います。
“To love another person is to see the face of God.”
“人を愛することは 神様のおそばにいること”

憎しみと人間不信の塊だったバルジャンが、司教様に「brother」と呼ばれたことに驚き、人を愛せるようになる姿、
遠く離れて暮らす娘コゼットに対するファンテーヌの母の愛
マリウスとコゼットのみずみずしい愛
そして、報われないことを知りながらも命まで捧げるエポニーヌの愛

25年前に初めて観た時は、エポニーヌの最期に泣きましたが、今はやっぱりファンテーヌに共感してしまいます。アン・ハサウェイ、期待以上のすばらしさでした。
そしてヒュー・ジャックマンのバルジャンはよかった。囚人時代や泥まみれの下水道のシーンなど、ヒューさまの目力が十分に生かされた演出でした。

夫が「『ワンデイモア』はどんなシーンになるんだろう?」と言ってました。このシーンは舞台だと全員が同じ場所にいて別々の歌詞を歌いますが、映画はそれぞれ別の場所で別々の歌詞を歌っていました。カットがどんどん変わるし複数の歌詞が同時進行するので、ここの字幕はすごく難しくて苦労されただろうな、と思います。字幕翻訳は石田泰子さんです。

とにかくいろんな意味で見どころが多い映画でした。サントラも買おうっと。

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by honyakusha | 2012-12-26 14:46 | 本・映画・舞台・ドラマ | Comments(0)
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